万物の黎明~人類史を根本からくつがえす~⭐️28

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万物の黎明~人類史を根本からくつがえす~
The Dawn of Everything: A New History of Humanity

デヴィッド・グレーバー(著), デヴィッド・ウェングロウ(著), 酒井隆史(翻訳)
光文社 (2023/9/21)

デヴィッド・グレーバー David Graeber
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス人類学教授。著書に『負債論』(以文社)、『ブルシット・ジョブ』(岩波書店)などがある。時代を象徴する思想家であり、著名な活動家でもある。一時代を画する運動となった「ウォール街を占拠せよ」に、その初期より貢献した。2020年9月2日逝去。

デヴィッド・ウェングロウ David Wengrow
ロンドン大学考古学研究所比較考古学教授。ニューヨーク大学客員教授。著書に『What Makes Civilization?』(未邦訳)など。アフリカや中東で考古学のフィールドワークを行い、ガーディアン紙やニューヨーク・タイムズ紙に論説を寄稿している。

酒井隆史 さかいたかし
1965年生まれ.大阪府立大学教授.専門は社会思想,都市史. 著書に,『賢人と奴隷とバカ』(亜紀書房),『ブルシット・ジョブの謎』(講談社現代新書),『完全版 自由論』(河出文庫),『暴力の哲学』(河出文庫),『通天閣 新・日本資本主義発達史』(青土社)など。 訳書に、デヴィッド・グレーバー+デヴィッド・ウェングロウ『万物の黎明』(光文社),デヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ』(共訳、岩波書店),『官僚制のユートピア』(以文社),『負債論』(共訳,以文社),ピエール・クラストル『国家をもたぬよう社会は努めてきた』(洛北出版)など.

新しい世界の見方を、今ある見方が絶対だと思っている人を説得するのに時間を使うよりも、まだ判断を下していない人に、「今までの見方と新しい見方のどちらがいい?」と選択してもらうことに時間を使ったほうがよさそうです。

なにか、見えない前提のなかで、解決策を考えても、結局その前提の枠を超えることはできません。

まずは、自分たちがその前提を共有しているということ、そして、その前提が本当に正しいのかという議論をするところから始めないと、前提にとらわれない結論を導きだすことはできません。

人類は何万年もかけて、無数の試行錯誤を行ってきたのであり、この数十年、数百年の”社会的進化”もその試行錯誤の一つにすぎないと眺めることが大切だと思いました。

実に28回に分けて、メルマガでとりあげてきましたが、それは、気づきがたくさんあったからです。

今までの10年間のメルマガで取り上げてきた中で、最もよかった本だと思います。

これは、単行本でも手元に置きます。

あたらしい歴史学

大航海時代がヨーロッパにもたらした新しい概念

アメリカ先住民との対話

社会進化論がどのように生まれ、広がったか

先史時代にイヴがいたのではない

狩猟採集民の豪奢な埋葬と巨大モニュメントの建造はなぜ行われたのか

狩猟採集民の季節性の社会構造と現在のカーニヴァル

世界のスケールが小さくなっている

みずからの余暇を維持するために新石器革命を拒否した狩猟採集者

文化の違いが生まれるのは

カリフォルニアと北西海岸の先住民社会

アメリカ・インディアンの奴隷制とは

なぜ魚を主食にしないで、面倒なドングリを主食にしたのか

新石器時代の人びとはいかにして農業を回避したか

なぜもっと早くから農耕がはじまっていなかったのだろうか

ダンバー数についての議論と都市の特徴

今まで知られていなかった初期都市世界

中央統治がなくても平等を実現する社会システム

前三五〇〇年頃のメソポタミア

インダス文明と黄河文明

メキシコの古代都市テオティワカン

スペインとアステカ帝国と都市国家トラスカラ

マヤ文明の政治的スポーツ

中国とエジプトの殉葬の違い

専門的な行政管理システムの誕生

何が必然的帰結だったのか

家族と暴力とケア

検証されていない前提に気づく

この記事は、メルマガ記事から一部抜粋し、構成しています。

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