【まとめ中】土と内臓―微生物がつくる世界

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土と内臓―微生物がつくる世界
The Hidden Half of Nature: The Microbial Roots of Life and Health

デイビッド・モントゴメリー(著), アン・ビクレー(著), 片岡夏実(翻訳)
築地書館 (2016/11/18)

デイビッド・モントゴメリー David R. Montgomery
ワシントン大学地形学教授。地形の発達、および地質学的プロセスが生態系と人間社会に及ぼす影響の研究で、国際的に認められた地質学者である。天才賞と呼ばれるマッカーサーフェローに2008年に選ばれる。

アン・ビクレー Anne Biklé
流域再生、環境計画、公衆衛生などに幅広く関心を持つ生物学者。公衆衛生と都市環境および自然環境について魅力的に語る一方、環境スチュワードシップや都市の住環境向上事業に取り組むさまざまな住民団体、非営利団体と共同している。本書は初の著書になる。モントゴメリーとビクレー夫妻は、ワシントン州シアトル在住。

片岡夏実 かたおか・なつみ
1964 年神奈川県生まれ。

植物の根と、人の内臓は、豊かな微生物生態圏の中で形成されている。

根の周りには、微生物が集まり、根と相互作用しながら、それぞれの産生物を栄養として受け取ることで共存している。

胃は溶解器、小腸は吸収器、大腸は変換器として働き、胃は強酸でほとんど無菌状態になりながら、小腸、そして大腸では多くの微生物が消化に大きな役割を果たしている。植物繊維を分解する酵素はシロアリ以外の動物はもっていないが、これらを分解して、栄養として吸収できるのは、微生物のおかげである。動物によって、発酵の仕方には違いがあるが、人間は、大腸で最も多くの発酵が行われており、果物や野菜に含まれる複合糖質は大腸で消化・吸収される。

著者が新しく買った家の庭の死んだ土を蘇らせ、植物と動物がにぎわう庭になったのをとてもうらやましく思いました。著者のほかの本も読んでみようと思います。

庭の死んだ土を甦らせる

■微生物の繁栄

数え切れないほど多種多様な目に見えない生物──
細菌、原生生物、古細菌、菌類──が、
人間の表面と体内で繁栄しているのだ。

そして無数のウイルス(これは生物だとは考えられていない)も。

これらの細胞の数は、私たち自身の細胞の数を
少なくとも三対一(一〇対一だと言う者も多いが)で上回り、
こうした生物が私たちに何をしているのかは、
わかり始めたばかりだ。

土壌や人間の体内に棲む細菌の大多数は、
私たちに有益である。

そして陸上生物の歴史を通じて、
微生物は木の葉、枝、骨など
地球上のありとあらゆる有機物をくり返し分解し、
死せるものから新しい生命を創りだしてきた。

それでも隠された自然の半分との私たちの関わり方は、
その有益な面を理解して伸ばすのではなく、
殺すことを基準としたままだ。

微生物は植物に必要な栄養素を岩から引き出し、
炭素と窒素が地球を循環して、
生命の車輪を回す触媒となり、
まわりじゅう至るところで
文字通り世界を動かしている。

■土

土は半ば鉱物で半ば有機物、砕けた岩と
死んだ生物からなる風化した層という奇妙なものだ。

この脆弱な生きている皮膚、
地表から地球の核までの、
長さ六四〇〇キロのごくわずかを占めるにすぎない部分に、
土壌生物は織り込まれている。

一般的には厚さは一メートルに満たないが、
土壌は基岩、気候、地形、植生などに左右される。

この薄い層が陸地を肥沃に保つ。

土壌は地球を陸上生物が棲める場所にし、
生命をなんと死と融合して、
より多くの生命を生み出す。

死んだ動植物は土に引きわたされ、
やがてさらに多くの動植物に作り直される。

土は自然に備わったリサイクル業者と考えられる。

私たちがガラスと金属と紙とプラスチックの分別を始めるずっと前から、
有機廃棄物を再利用していたのだ。

■マルチを配合する

アンのマルチの配合は、
堆肥造りの経験則におおざっぱに従った、
場当たり的なものだった。

炭素が豊富なもの(木材チップや落ち葉)約三〇に対して
窒素を多く含むもの(コーヒーかすや刈り取った草)一の割合で
調合するのだ。

正確な割合はさほど重要ではなく、
炭素を多く含むものと窒素を多く含むものを覚えて、
前者を後者より多く使うことが肝心だ。

■5年間で蘇った庭

地球上の進化と同じように、微生物と土壌生物は、
あとに続くもののためにお膳立てをする。

生物が庭にやってくる順番は、
微生物や菌類から始まり、
ミミズ、クモ、甲虫、そして鳥まで、
生命が地球上で進化した順番を再現している。

土と内臓

「肥満、アレルギー、コメ、ジャガイモ――
みんな微生物が作り出していた!
植物の根と、人の内臓は、豊かな微生物生態圏の中で、
同じ働き方をしている。」

「土壌の生産力から、人体の免疫系まで、
微生物の群集が動かしていることを、
ここ20年の生物学は明らかにしてきました。

しかし、医学も、農学も、
微生物の有益な面を理解して伸ばすのではなく、
殺すことを基準にしたままです。

これまでの1世紀に渡る病原体との戦いを考えれば、
致し方ないことかもしれませんが、
地平線に沈む太陽を見ながら
地動説を受け入れるのに大変な抵抗があったように、
生物界が、人間の肉眼では見えない微生物によって
成り立っていることを理解するのには、
大きな摩擦があるでしょう。

本書は、その摩擦を減らす潤滑油のような作品です。」

というのが、表紙に書かれているメッセージと
出版社からのコメントです。

私自身、コロナ禍で、プランターで野菜栽培を始め、
コンポストとミミズで土づくりにも
興味を持っています。

さらには、食物と腸内細菌の関連についても
人体実験中です。

食べ物と食欲に注意を払っていると、
穀物に中毒性があることにも気づきます。

もしかしたら、
腸内細菌に動かされているのではないかと
観察をしているところでもあります。

今年の2月ごろ、引っ越しをしようかと思い、
候補に選んだのが、日当たりのよい庭のある家でした。

私は引っ越す気満々でしたが、
子どもたちの強い反対にあい、
やむなく断念をしました。

しかし、この本で著者がシアトルに庭のある家を買い、
不毛な死んだ土を甦らせ、
五年でハクトウワシまでやってくる庭になったのを読むと、
とても羨ましいです。

どんな世界を自分と自分のまわりにつくりたいのか、
描くために、この本を読んでいこうと思います。

あなたの家のまわりには、どんな土の上に、どんな草木が生えていますか。

20220907 土と内臓_庭の死んだ土を甦らせる(1)vol.3524【最幸の人生の贈り方】

動物は植物質を消化できない

■微生物

微生物は地球上でもっとも数が多く、
もっとも広く分布し、もっとも繁栄している生物だ。

微生物は、生命が誕生したときから、
三六億年以上生き残っている。

その短い寿命を考えれば、
ざっと計算して八〇〇兆世代を経ている。

全部合わせると、地球上には
一〇の三〇乗個の微生物がいると推定される。

微生物は数が多いだけでなく多様性に富み、
大きく五つの類型に分類される──
古細菌、細菌、菌類、原生生物、ウイルスだ。

古細菌は今のところ、植物や動物(人間を含む)に
病気を引き起こすとは考えられていないが、
菌類は植物の病害の大きな原因であり、
人間の病気を引き起こすこともある。

■遺伝子の水平伝播

なぜ微生物はこれほど多様で、
ありとあらゆるニッチを占めることができるのだろうか。

主な理由は
繁殖速度がきわめて速いことと、
微生物の遺伝子取り込みの方法だ。

細菌、古細菌、ウイルスは、
私たちが情報を交換するように遺伝物質を交換するのだ。

しかも微生物同士だけではなく、種の壁を越えて。

微生物は原生生物、昆虫、植物、動物に遺伝子を渡す。

遺伝子の受け渡しのために求愛行動を取ったり、
交尾などという不格好なことをしたりといった
面倒がないのだ。

気軽に遺伝子を交換し、
遺伝子のゴミ捨て場である死骸を含めた周囲のものから
DNAを吸い上げる能力により、
微生物は新しい状況に素早く適応できる。

微生物の痕跡は、少なくとも三四億年前にさかのぼる。

微生物はまったくの単独でいることはない。

ほとんどは複数の種が作る群落の中で
コロニーとして生活する。

■微生物と地球環境

微生物、特に光合成細菌が地球に及ぼした影響は、
いくら強調しても大げさではない。

酸素を豊富に含む地球の大気を作りだした以外にも、
海面近くに棲むシアノバクテリアは、
地球全体の大気中の二酸化炭素を調節するのに役立っている。

さらに重要なのは、
微生物が生命維持に必要なアミノ酸を作るのに欠かせない
大気中の窒素を捕らえていることだ。

それが土壌を肥沃に保つ自然のメカニズム、
地球の窒素循環を動かしているのだ。

■ウシが食べているもの

微生物は正確には密航者というよりも乗組員だ。

根から実に至るまで、植物は微生物に覆われている。

はるか昔、微生物は動物の体内にコロニーを作り、
アブラムシからウシ、二枚貝に至るまで
幅広い種と強固な協力関係を結んで、
消化過程に欠かせないものとなった。

人間は岩を食べることができないが、
私たちの身体は岩に由来する栄養素でできている。

岩を分解して成分を抽出し、
生物学的循環に乗せる上で、
微生物は重要な役割を果たす。

また、動物は、昆虫のほとんどすべてを含め、
きわめて安定して分解しにくい分子である
セルロースでできた植物質を、
実は消化できない。

セルロースはこの世界で一番手に入りやすい
食物源(そしてエネルギー源)だが、
それを分解するという困難な作業を、
動物は腸内に棲む微生物に
代わりにやってもらっているのだ。

ウシは体内の微生物発酵槽に
餌を与えるために草を食べる。

引き換えにウシは微生物発酵の生成物──
と微生物自体──で生きている。

土と内臓

微生物は、36億年以上生き残っていて、
800兆世代を経ていて、
10の30乗個の微生物が地球上にいるとなると、
地球上で最も繁栄しているのは、
微生物でしょう。

400℃での高温でも高圧なために、
水が液体でいるような過酷な環境でも、
南極の氷の下800メートルでも
砂漠の干上がった湖底でも、
生きている微生物が発見されます。

さらには、原子力発電所の冷却槽でも
繁殖できる微生物がいます。

となると、金星や火星でも微生物はいそうですね。

そして、これらの微生物は、
私たちが情報を交換するように
気軽に遺伝物質を交換しています。

多様性の創出ということでは、
真核生物は、まったく敵わないです。

動物というのは、セルロースを直接分解することができず、
体内の微生物に頼っているということです。

ウシがあのような巨体を草だけで作り出すことは
驚きの一つですが、
それは、体内にいる微生物のはたらきと
微生物そのものを食べていることに
よるということです。

パンダがなぜ竹や笹で大きくなれるのかも、
細菌のおかげで、
パンダ特有の細菌が14種類が見つかっているとのこと。

ただし、パンダは、ウシとは違って、
肉食動物と同じような消化器官だそうです。

人間も青汁だけで生きている人がいて、
その人の腸内環境は、ウシと似ていると書かれた本を
読んだことがあります。

日本人のみが、海藻を分解・吸収できると言われていますが、
これも腸内にすむ細菌のおかげのようです。

私たち(現代の子供たちは知らないけれど)が
生物で消化を学んだときは、
消化酵素の話しかありませんでした。

でも、実際には、消化酵素の役割はごく一部で、
大半は消化器官にある微生物のおかげなのかもしれません。

あなたは、植物をきちんと消化できていますか。

20220908 動物は植物質を消化できない_土と内臓(2)vol.3525【最幸の人生の贈り方】

動物と植物のはじまり

■真核生物の誕生

遠い遠い昔のある日、二つの微生物が
次々と驚くべき出来事を引き起こし、
それによって生命の歴史はすっかり変わった。

すべては最古の生物の一つ、
古細菌が細菌と合体したときに始まった。

この結合により複合生命体、初期の単細胞生物が
複雑な生物へと進化するきっかけとなった
微生物の雑種が誕生した。

そう、この奇想天外な生命体がやがて
あなたや私を含むあらゆる真核生物となって
地球の表面を歩き、走り、滑空し、のたうち、
くねり、泳いでいるのだ。

生物が密接に共同して、あるいは
一方がもう一方の中で生きていることを共生と呼ぶ。

微生物の共生が多細胞生物のもとになったという考えは、
初めは生物学の権威筋からほとんど支持されなかった。

二〇世紀の進化生物学者の大半は、
ダーウィンが信じたものを信じていた。

■マーギュリスの「シンビオジェネシス」

すべての多細胞生物は単細胞の生命体、
主に細菌が物理的に合体して発生したと、
マーギュリスは提唱した。

この奇妙で途方もない発想によれば、
一つの細胞が別の細胞を取り込み、
食べられた細胞に信じられないことが起きた──
生き続けた──ことから
高等な生命の進化が始まったというのだ。

共生的相互作用および共生的関係は進化において、
競争的相互作用以上とまではいわないが、
少なくとも同じくらい影響があったと
マーギュリスは主張した。

マーギュリスはこの理論を、着想のもとになった
忘れられた先行研究の用語を復活させて、
「シンビオジェネシス」と呼んだ。

マーギュリスは、遺伝子の水平伝播による
遺伝子やゲノム総体の獲得
(単一の遺伝子内で起きる小さな変異ではなく)が、
生命進化の初期には決定的に重要だったと考えた。

細菌のような単細胞生物が別の細菌と合体すると、
ゲノムは二倍になる。

一方、二枚貝や巻貝など多細胞生物は、
新しく細菌を獲得しても、
全体として数多くの細胞に新しい細胞が
一つ加わるだけだ。

性を伴わない遺伝子の水平伝播は、
旧来の遺伝観に、したがって普通の進化の考え方に
問題を突きつける。

微生物の世界は、遺伝物質の激流から
少しずつ取りこんでいると考えれば、
孤立した遺伝子の水たまりのようなものがあるという観念は
崩壊する。

さらに奇妙なのは、細菌のDNAを見れば見るほど、
種という概念が疑わしくなることだ。

細菌の遺伝子は、私たちや私たちになじみの動植物とは違い、
食物源や敵のような環境が変わると
変化することがある。

■生物の融合の歴史

●20億年前の第1の融合

最初の融合にかかわったのは二種類の古代の嫌気性生物、
古細菌と遊泳細菌で、
約二〇億年前に合体して最初の真核細胞を作った。

この最初の融合が原生生物、われわれが
アオミドロと呼ぶ藻類やアメーバのような単細胞生命体を
作りだしたのだ。

●12億年前の第2の融合

約一〇億年が経ち、変化する環境条件が第二の融合を促した。

光合成細菌とその排出物、つまり酸素の急増で、
大気中の酸素濃度が高まり、
酸素を利用する新しいタイプの細菌が
繁栄できるようになった。

原生生物が好気性細菌を取り込みながら
消化できなかったとき、新しい生物が誕生した──
酸素を使って生きる三位一体の生物が。

この第二の融合の産物が、動物と菌類の共通の祖先だ。

現在、取り込まれた好気性細菌の子孫は
ミトコンドリアの名で知られており、
多細胞生物の細胞内でエネルギー供給源として働いている。

●9億年前の第3の融合

もう一つの微生物のパートナーが
複雑な生物の名簿に入ったのは約九億年前のことだ。

シアノバクテリアを取り込むことで、
古細菌+遊泳細菌+酸素呼吸生物は、
太陽エネルギーで動く炭水化物製造工場を手に入れた。

この第三の微生物の融合が植物を生み出した。

植物を緑色にしている葉緑体は、
最初のシアノバクテリアの子孫だ。

●停戦協定

こうして太古の微生物同士が結合したことで、
あとに続く生命の進化の方向が決まった。

このような融合が希望に満ちた平和なものに
思われるといけないので、マーギュリスはそれを
「激しく争った結果を結んだ」と描写している。

始まりは荒っぽかったが、
他の細胞の中に住みついた侵入者は、
外界の危険から守られた安全地帯を得た。

●ウイルス

しかしウイルスは、そのような融合の産物ではない。

ウイルスは、細菌が初期地球の強烈な放射線に晒され、
生命を定義する特徴──自分自身を収納する細胞壁や、
食べて排泄することなど──を失ってできた欠陥品だと
考える生物学者もいる。

ウイルスは基本的要素以外すべてを失って、
宿主細胞の中で生きて複製するしかない
野放しのゾンビDNAやRNAの塊にすぎなくなった。

■ミトコンドリアと葉緑体

ミトコンドリアの起源は、
初期の原生生物に取り込まれた、
酸素を利用する初期の細菌だと考えられている。

その証拠は?

まず、ミトコンドリアはすべての真核生物が持っているが、
原核生物の中には見られない。

さらに、ミトコンドリアを覆う膜は、
他の細胞小器官のものと化学的性質も機能も似ていない。

これが意味するのは、
ミトコンドリアがかつて細胞外に独立して
存在していたということだ。

ミトコンドリアは独自のDNAも持っており、
DNA複製過程は細胞核内のものとまったく異なる。

その上、ミトコンドリアは複製のしかたが違い(単純分裂をする)、
そのタイミングも細胞本体とは異なる。

マーギュリスの考えでは、
この多彩な証拠はすべて同じ結論を示していた──
大昔にミトコンドリアは別の細胞の中に入り込み、
永続的な関係を結んだのだ。

葉緑体は、微生物融合の列に最後に加わった
日光を利用する細菌の末裔で、
今日では光合成を行なう生命体すべての内部に存在する。

ミトコンドリア同様、
葉緑体は植物の細胞核にあるものとは別に
独自のDNAを持つ。

■共生

微生物と大きな生物との関係を
研究する科学者が増えるにつれ、
共生の証拠も集まってきた──
アブラムシに、アリに、さんご礁に、私たち自身の身体に。

近年の発見で、特殊化した細胞に棲む微生物の中には、
宿主動物が作れないアミノ酸を宿主のために
供給しているものがいることが明らかになっている。

もちろん中には、藻類と菌類が
地衣類を形成するような馴染みの共同体もある。

一方あまり馴染みのないもの、例えば
バクテリアの牧畜を行なうアメーバ、
菌類を守り栽培するアリや昆虫、
葉緑体を持つウミウシ、
えらに木を消化する細菌を住まわせたフナクイムシ
のようなものもいる。

植物と菌類の共生は、
養分を再生する大循環の半分ずつを形作っている。

四億年以上前の最古の陸上植物にまでさかのぼる共生関係の中で、
それぞれがもう半分に餌を与えているのだ。

微生物の生存戦略として
共生がこれほど成功した理由の一つは、
その効率のよさに関係している。

二種類の細菌がいて、
それぞれもう片方が生産する老廃物を食べているとしよう。

この細菌は永久に養分をやり取りしながら、
群集として生き続けることができる。

協力するにせよ競争するにせよ、
微生物の集団は環境の化学的・物理的性質を変化させる。

一つひとつの微生物種は、
本当に得意とするものが限られている傾向にある。

微生物が集団を作って協力しあえば、
一種類だけのときに比べて、
できることの幅がはるかに広がる。

互いに有利な環境を作り出せる種の共同体は、
繁栄し長続きする。

私たちは、遺伝子の三分の一以上を
細菌、古細菌、ウイルスから受け継いだのだ。

土と内臓

微生物レベルでは、遺伝子の水平伝搬は、
ごく当たり前であるということを
昨日のメルマガでとりあげました。

そして、生物が進化するうえでは、
遺伝子の変異だけではなく、
共生、競争、停戦協定、融合ということも
とても重要な要素だったということです。

私たちのエネルギーを作っている
各細胞の核そのもの、ミトコンドリア、葉緑体は、
融合によって作られたというのは、
生物学でもっとも興味深いことの一つでは
ないでしょうか。

このおかげで、私たちは日本人の起源も
たどることができます。

父方の祖先をたどるならば、核のDNA、
母方の祖先をたどるならば、ミトコンドリアのDNAを
みればよいわけです。

共生は、いいことばかりではなくて、
依存させる仕組みを内在させていることもあります。

8/26のメルマガでとりあげた、
アカシアとアリの関係は、まさしくアリを依存させるために
神経作用に作用する蜜を出しているという事例でした。

クローズドな共生がよいかどうかは、
一律に判断することは難しいです。

まあ、人間の組織も同じようなものと考えれば、
私たちは共生して生き残ってきたわけです。

それが細胞レベルから始まっているということです。

そして、ウイルスって何なのでしょう。

気になりますね。

あなたは、共生と依存について、どのような形がよいと考えますか。

20220909 動物と植物のはじまり_土と内臓(3)vol.3526【最幸の人生の贈り方】

盛んに生長する植物と害虫や病気にやられてしまう植物のちがい

人体の中の微生物

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奇跡の抗生物質がもたらしたもの

大腸の微生物相を変える実験

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プレバイオティクスとプロバイオティクス

この記事は、メルマガ記事から一部抜粋し、構成しています。

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