大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち
藤井一至(著)
山と渓谷社(2022/6/18)
藤井一至 ふじい・かずみち
土の研究者。(国)森林総合研究所主任研究員。1981年富山県生まれ。京都大学農学研究科博士課程修了。博士(農学)。カナダ極北の永久凍土からインドネシアの熱帯雨林までスコップ片手に世界、日本の各地を飛び回る。第1回日本生態学会奨励賞、第33回日本土壌肥料学会奨励賞、第15回日本農学進歩賞、第7回河合隼雄学芸賞受賞。
地球の5億年の歴史から、土を眺めてみることは、とても興味深く、また学びの多い内容でした。
土はできてから、5億年しかたっておらず、同時に月にも火星にも土はないということは、地球に特徴的なものでもあります。
植物の繁栄とともに、地球環境は、二酸化炭素、酸素、気温ともに大きく変動し、それとともに土と生物環境が発展したことがわかります。
人類が関わるわずか1万年でも、人類により大きく環境が変動し、特に産業革命以降のこの二百年でさらに大きく変わっていることを改めて知りました。
消費者の選択が、私たちの住む環境を決めていて、一人一人の選択が現在と将来の環境を決めていくという著者の主張には、深く同意します。