身体的なウェルビーイング
長生きをした人たちが多い地域から
寿命は、生まれで決まるのか、育ちで決まるのか、
研究をしました。
■ 最も長生きした人たちから学べることは?
調査した地域は、
・沖縄、日本
・バルバギア、サルデーニャ(イタリア)
・ニコヤ半島、コスタリカ
・ローマ・リンダ、カリフォルニア州
● 生まれか育ちか
寿命の25%は遺伝子で決まり、
『The Blue Zones』 Dan Buettner
75%は遺伝子以外の因子で決まる。
遺伝子以外の因子は、選択できる
身体的なウェルビーイングに大切な3つのことは
・運動
・睡眠・休息
・栄養■ 運動
● 子どもたちに、週三回運動させたら、
・健康になる
・賢くなる
・落ち着く
・集中する
・ニューロンが発達する
・暴力性が低下する
● 職場のうつの人に3種類の療法を試したところ、1. 運動
『ハピネスの科学 SPIREリーダーシップモデル』タル・ベン・シャハー博士
・うつが9%減
・自分でコントロールできるようになった
2.抗うつ剤
・うつが38%減
3.運動+抗うつ剤
・うつが31%減
● 30分〜40分ごとに動くのがよい。
■ 睡眠
● 睡眠は7〜8時間必要。
● 睡眠により、身体的健康(糖尿、心臓病、ガン)に効果があり、
心理的健康(うつ)に効果がある。
● 睡眠の質を確保するために
・スマホを寝室に置かない
・就寝2時間前には、読書、瞑想などを行う
・日中、運動をする
・食べ過ぎない
・遅く食べない
■ 栄養
諸説あるけれど、、、
(ケトン体、高脂肪、ビーガン、・・・)
● 腹八分目
● 自然に近いものを摂る
・フルーツ
・野菜
・ナッツ
・砂糖を減らす
● より健康的な油は、
アボカド、ココナツ油、オリーブ油、ナッツ
■ 健康なエイジングに関係ない6つのこと、関係ある7つのこと
アメリカの精神科医ジョージ・バイヤンは、
男性の被験者たちを2グループに分け、
30年以上にわたって老化のプロセスを研究しました。
● 健康的なエイジングに直接結びつかない6つの要素とは、
・先祖の寿命(親がどれほど長く生きたか)
・コレステロール値
・親の社会階級
・子ども時代の温かい環境
・子ども時代の主な気質(親による評価)
・ストレス
でした。
● 良好で健康的なエイジングに関係があるのは、
次の7つの要素でした。
・ヘビースモーカーでないことや若いうちに(45歳頃まで)禁煙すること
・成熟した適応機制*
・アルコールの乱用がないこと(適度な飲酒は問題なし)
・適切な体重
・安定した結婚生活
・運動
・教育を受けた年数(長いほどよい)
*適応機制とは、
人生のストレスから回復させるための、無意識のプロセスです。適応的防衛機制の中には、
『ポジティブ心理学が1冊でわかる本』イローナ・ボニウェル
「予期」、「連帯」、「ユーモア」、「自己主張」、「自己観察」、「昇華」、「抑制」
などがあります。
運動
運動とうつの関連について、論文を探してみました。
イギリスのNICE(National Institute for Health and Clinical Excellence)の
成人のうつ病に関する診療ガイドラインによると、
持続的なうつ症状をもつ者,あるいは軽度および中等度の
うつ病患者における心理社会的療法の一環として
運動プログラムが勧められています。
その内容は、
「専門性を有する指導者の下で,
週 3 回,1 回 45 〜 60 分間,10 〜 14 週間(平均 12 週間),
グループにて実施すること」
とのこと。
また、永松俊哉氏の論文によると、1回10分間の有酸素運動(ヨガ)でも
効果がみられたとのこと。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjghp/25/3/25_240/_pdf
短時間でも健康に及ぼす効果があるようです。
睡眠・休息
睡眠の大切さについては、『睡眠こそ最強の解決策である』でまとめてご紹介。
タル・ベン・シャハー博士は、休息について、
「ストレスが問題ではなく、回復できないのが問題である。
健康に幸せに成功する人は、回復のための時間をとっている。」
と語り、3段階の回復の方法を教えてくれました。
- マイクロレベルで回復する
5分間の休憩でも回復できます。
瞑想、コーヒー、歩く、ジム、ランチは、回復になります。
スマホを見ながらのランチではなく、
食事を楽しむランチをとってください。
たとえ、30秒でも、3回深呼吸することで、
ストレス反応が、リラクゼーションに変わります。
- メゾレベルで回復する
週一回の休みとよい睡眠をとること。
眠れない場合は、横になるだけでもいいです。
これにより、創造性、革新性、生産性、主体性、
肉体的な健康、精神的な健康を得ることができます。
- マクロレベルで回復する
1〜2週間の休暇をとること。
栄養
栄養についても諸説ありますが、大規模な研究をまとめたものとして、
『CHINA STUDY』と『WHOLE』の紹介記事でとりあげます。
読書
健康寿命について、調査していたら、
『健康寿命には、運動よりも栄養よりも「読書」が大事』という研究結果を見つけました。
ですので、急遽、この「読書」の章立てを追加!
「読書と健康」については、こちらの記事で。
あなたは、身体のためにどんな習慣を変えますか。
Spiritual wellbeing (スピリチュアルなウェルビーイング)
Physical wellbeing(身体的なウェルビーイング)
Intellectual wellbeing(知性のウェルビーイング)
Relational wellbeing(人間関係におけるウェルビーイング)
Emotional wellbeing(感情的なウェルビーイング)